香楠会館

香楠会館建設への想い
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佐賀県立鳥栖高等学校同窓会「香楠会」会報 第12号
同窓会元会長 水田 哲夫氏寄稿より抜粋


 昭和60年頃、中村校長のとき、生徒たちの成績を心配する声の中から、「長崎県の高校は、どこもセミナーハウスを持っている」との話が出ました。その後、本校でもセミナーハウスが造れないか、との機運が高まり、当時の西山同窓会会長には、あらゆる情報を集めていただきました。ただ、県の回答は「その予算はない、ただし同窓会館であれば、校内敷地に建設することは認めましょう」とのこと。それから、同窓会館建設の取り組みが具体的にスタートし、同窓会・PTA・先生方など全校を挙げての募金活動が動きだしました。
 同窓会も全員に呼びかけ、力を尽くしましたが予算の半分しか集まらない。その時、平野君から、「一回目甲子園に行った時の募金の残金をすべて出し、残りはPTAで責任を持つようにしてはどうか」との提案があり、在校生のセミナーハウスの役割を果たすこと、という条件でPTA全役員に了承されました。
 しかし、PTAに資金がないことから、再び、平野君の提案で銀行から資金を借りることを決定、約五千万円を借り受けました。保証人は平野君・橋本誠一郎さんと私の三人。以来15年間、PTAは返済し続け、数年前に無事完済出来、密かに喜び合いました。
 平成二年、同窓会館(香楠会館)完成後、その熱意が生徒諸君にも伝わり、進学成績が見事に良くなったことは、実績を見れば明らかです。